2022年1月15日土曜日

雉始雊(きじはじめてなく)

 雄の雉が雌を求めて鳴く頃













キジの雄は求愛行動で「ケーン」と鳴いた後、
羽をばたつかせて大きな音を出すことを「母衣(ほろ)うち」という。

オスが、メスに懸命にアピールをしても、
メスはなかなか応じず、素っ気ない様子から、
「けんもほろろ」という慣用句が生まれたのだそうです。
商談などで「けんもほろろに断られた」などと口にしますが、
キジの鳴き声が語源だったとは!

キジの鳴き声や羽ばたきの音はオス同士の縄張り宣言でもあります。
ここは自分ものだと敵に知らせるためですが
それが逆に居場所を知られることとなり、命を落とす羽目に。
そこから「雉も鳴かずば撃たれまい」ということわざが生まれたそう。
自分から何も言わなければ、災いを被ることはない という戒めですね。

また「頭隠して尻隠さず」も、危険を感じたキジが草むらに隠れても
長い尻尾が出ていることからできたことわざだそうです。


これだけバリエーションがあるのは、
キジは昔は身近にいた鳥だからなのでしょうね。


1月15日は小正月。
昔は元日から小正月までが松の内でした。