2021年6月11日金曜日

腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)

腐った草の間から蛍が現れ始める頃。
昔のひとは、腐った草が蛍に生まれ変わると信じていたそう。

本格的な梅雨の季節に入り湿って蒸し暑い空気がまとわりつく季節。
太陽が西に消え夜の帳が下りてくるとほの暗い草むらから、
ほのかな幻想的な光を放ちながら、蛍が舞い上がります。
夜の闇の中を儚げな黄色の光を明滅させて飛ぶ蛍の姿は、たいそう幻想的で、
不規則なその光がふっと消え、漆黒の闇になったときに
何やらひんやりとした風を感じるのは私だけでしょうか。

この螢の神秘的な黄色を「籐黄(トウオウ)」と言うそうです。
東南アジアが原産の「オトギリソウ」からつくられた中国の伝統的な顔料。
大変鮮やかな黄色で、日本でも友禅染めや日本画の絵の具に利用されてきたそうです。




オトギリソウ(弟切草、学名:Hypericum erectum)は、
オトギリソウ科オトギリソウ属の多年生植物。

和名の由来は、この草から作られる薬の秘密を漏らした弟を
怒った兄が斬り殺したという伝説から。
葉には飛び散った血糊のような斑点が見られることが…

煎じたものを切り傷の止血薬や鎮痛剤として使用するそうです
欧米ではオトギリソウ属の植物をSt. John's wortといい、
洗礼者聖ヨハネの祝日(6月4日)の前夜、
魔女たちが闊歩するとされるMidsummer Evening(真夏の夜)に、
この薬草を摘んで悪魔払いをする習慣があったそうです。



2021年6月6日日曜日

稽古はじめ

むかしむかし…

「お稽古事は6歳の6月6日に始めると上達する 」と言われていました。

手の指を折りながらかぞえると、5でグーになり、

6で小指が立つでしょう?(^ー^)

「子が立つ」から縁起が良い とされたのだそうです。

面白いですねぇ。


小学生低学年の習い事ランキングは…

1位 水泳 
2位 英語・英会話 
3位 ピアノ 
4位 書道 
5位 学習塾・幼児教室 
5位 体操 
7位 サッカー 
8位 そろばん 
9位 空手 
10位 その他スポーツ


そろばんがランクインしているのが意外でしたが

最近、人気が急上昇しているのがプログラミングだそうです。

プログラミングって?


もうついて行けません…




2021年5月31日月曜日

麦秋至(ばくしゅういたる)

「麦秋」とは麦の実りの季節のこと。

ふつう、穀物が実り、収穫を迎える季節といえば秋ですよね。


しかし、一般的に麦の種を蒔くのは晩秋から初冬にかけて。

寒い冬に芽を出した麦は春の暖かさに包まれてすくすくと育ち、

青々とした草原を清々しい風がわたり…

やがて麦の穂がたわわに実る5月下旬から6月初旬の時期が「麦秋」です。




江戸時代の、季語を解説した書物『滑稽雑談(こっけいぞうだん)』の中に、

「秋とは穀物が成熟する時期であり、麦においては実りの季節である初夏が秋といえる」といった内容の解説がされているそうです。

米と同様に古くから日本人の食生活の基盤にあった麦。

「秋」と書きながら意味は「夏」なのでちょっと混乱してしまいますが、
俳句でも「麦秋」は夏の季語となっています。



制服のあるところでは、衣替えの時季ですね。
一夜にして、半袖から出た腕が恥ずかしかったなぁ。



2021年5月26日水曜日

紅花栄(べにばなさかう)

ベニバナが一面に咲く頃。



ベニバナは、7月の梅雨の時期から梅雨明けにかけて、真黄色の花を咲かせる。
アザミに似たキク科の花で、古来より末摘花(すえつむはな)、紅藍(べにあい)、久礼奈為(くれない)などと名前が多数ある。

原産地はエジプトと言われている。
シルクロードを経て、3世紀頃に日本に渡来した紅花は江戸時代になると、土も肥えて水はけもよい山形の最上川流域が紅花の一大産地として栄えた。

紅花から赤色色素を抽出し、陶磁器製の猪口の内側などに刷き乾燥させたものを口紅として利用した。
良質な紅は玉虫色の輝きを放ち、珍重された。
 









 

2021年4月22日木曜日

秋菊の育て方

 




購入した秋菊の苗に付いていた 育て方 を要約しておきます。


秋菊は朝晩の冷え込みが増すにつれて
より一層鮮やかな花色になる

生育温度 15℃~25℃ (最低温度 -10℃)

植えつけ 4月

開花時期 10月~11月下旬




植えつけ 土を選ばない
     
     鉢植えの場合 赤玉土7:腐葉土3
            または市販の園芸用土

     
     日あたりの良い場所を好むが真夏は涼しく管理する
     寒さには強い。東北以南では戸外で越冬できる
     寒冷地では鉢植えにし冬季は室内で管理する
     風通しが悪いと下葉が枯れる

水やり  土の表面が乾いたらたっぷりと
     常に湿っていると根腐れしやすい

肥料   生育期に液体肥料を月2~3回
     または緩効性肥料を定期的に施す



花後   花が終わり本格的な冬が来る前に
     根元から1~2芽残して上部をすべて切り取る
     (寒冷地では3~40センチ残す)
     こうしておくと、春に新芽が出やすくなる

株分けと 新芽が伸び始める頃に行なう
植え替え 菊は連作を嫌うので毎年植え替える(鉢植え)
     地植えの場合は数年おきに植え替える

     

2021年4月20日火曜日

穀雨(こくう)

春の雨は作物にとって恵みの雨。

ですが、今年はよく降ります。

ちょっと降り過ぎですね。


穀物を育む雨という意味の「穀雨」

菜の花が咲き始める頃は「菜種梅雨」

この時期には様々な雨の名前が。

四季のうつろいをじっと見つめる

日本人ならでは。


穀雨の期間は立夏までの約2週間…

新しく蒔いた種の上に

植えつけた野菜苗の上に

やさしい雨が降ります様に。






苗半作(なえはんさく)

農業では、

立派な苗が育てば栽培の半分は成功した

と言う意味を持つ「苗半作」と言う言葉がある。

立派な苗を育てることが

立派な株を育てることにつながるから。


良い苗とは…

茎が太く、葉と葉の間が詰まっている

葉の色が濃くがっしりしている

根張りが良いものはポットの底から根が見えるほど


悪い苗は真逆

葉の色が薄く葉と葉が間延びしている

ひょろひょろしていて軽い

土の表面にコケが生えていたり、虫害がある


苗の購入

たくさん出回っている最盛期をえらぶ

早すぎてもおそすぎてもだめ

品ぞろえの良い店でしっかりチェックする

通販は評判の良い信頼度の高い店にする


購入したらすぐに植え付け

できないときは、

一回り大きなポットに植え替えておく